自由表現の絵画造形教室・心をひらくアートセラピースペース。 日常をリセットしたいとき、心を休ませたいとき、元気になりたいとき、いつでも色彩の力を借りることができます。

作品紹介…子どもの絵を読み解く

子どもたちが思いのままに描いた絵には、その時々の心理状態や個性、可能性など子育てのヒントがいっぱい詰まっています。絵を読み解くことをとおして子どもの心に寄り添い、大事なメッセージを受けとめていきましょう。
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<6歳 女子>
 いつも周りの子が気になり、なかなか手の進まない女の子が、ある日突然何点も描いた水彩画の中の一枚です。木はどんどん変化していく子どもの姿そのものを象徴しています。太い幹にはしっかりした自我とエネルギーを感じます。養分をたくわえた大地には新しい芽も出ています。きっとご両親のサポートもあるのでしょう。多少のことは乗り越えていけそうな可能性を感じます。この絵が描かれたのは真冬の寒い時期でした。でも心は満開の桜の季節をめぐっていたのですね。

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<12歳 女子>
 中学校の受験勉強で忙しかったころに描かれました。動物のような顔に何かを背負っているような構図。希望や光を求める黄色と、感情的には寡黙な。ほぼこの2色だけで描かれ、対比的な配色や構図に我慢や心のプレッシャーが感じられます。でも、まっすぐ前を向き、むしろかわいらしい動物のような顔の表情からは、受験を乗り越えていこうという強さや意志も伝わってきます。数ヵ月後みごと試験に合格し中学生になりました。

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<5歳 女子>
 この日、いきなり黒い画用紙に黒いクレヨンをちからいっぱい塗り始めた5歳の女の子。最初はなにか辛いことでもあったのかと心配していたら、白い船にたくさんの人、そして点滅する星型の光が描かれました。両親といったディズニーランドのスペースマウンテンの絵だったのです。「みんながキャーって言ってたの」と言いながら、両手の指に赤い絵の具をつけて画面にトントンと置いていきました。本当に歓声が聞こえてきそうです。感動がそのまま絵になったような躍動感あふれる作品です。

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<12歳 男子>
 数日間の学級閉鎖の間、自分も高熱を出し、ようやく治って登校し始めた時の作品。赤と青で描かれた2台の車。の対比配色は、熱とそれを冷まそうとたたかっていた自分のことのようです。その上には角のはえた強そうなカメ。体力が落ちてちょっとダークな色合いの顔や手ですが、堅そうな甲羅からは勢いよく木が生え、先端が赤くなっています。木はエネルギーや成長のシンボル。しっかりしたタッチからも回復して頑張りたい気持が画面の下から上へと流れるように感じられます。

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<5歳 男子>
 紙粘土の作品。粘土はその感触からスキンシップの欲求を満たす、子どもたちが大好きな素材です。段ボールに粘土を貼りつけていき池のような形になりました。最初は全部青でしたが、最後には黄色でおおってしまいました。まだ1歳の弟と小学生のお兄ちゃんがいます。ピンクの魚は3兄弟かもしれません。甘えたい気持ちの黄色抑制の青。ふたつの色はふたつの心です。何かをちょっぴり我慢しているのかもしれません。

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  • Posted by turu at 17:11作品紹介